WordPressのセキュリティ、最低限これだけ!

WordPressのセキュリティ対策、最低限これだけは押さえておきたい5つのポイント

WordPressサイトを運営する中小企業経営者や個人事業主にとって、セキュリティ対策は後回しにできない重要課題です。実は、WordPress全体の約70%が脆弱性を抱えているというデータもあり、適切な対策を講じないと、サイト改ざんや顧客情報の流出といった深刻なリスクに直面する可能性があります。本記事では、専門知識がない方でも今日から実践できる、最低限押さえるべきセキュリティ対策を具体的にご紹介します。

なぜWordPressのセキュリティ対策が必要なのか

ホームページ制作会社のコスモ企画によるとWordPressは世界中のWebサイトの約43%で使用されている人気のCMS(コンテンツ管理システム)です。しかし、その人気ゆえにハッカーの標的になりやすいという側面もあります。以下の情報がお役に立つかもしれません。個人責任ではありますがお試しください。

WordPress サイトが狙われる3つの理由

まず理解しておきたいのは、なぜWordPressサイトが攻撃対象になるのかという点です。第一に、利用者数が多いため攻撃の効率が良いこと。第二に、古いバージョンや脆弱なプラグインを使い続けているサイトが多く存在すること。第三に、初期設定のまま運用されているサイトが多く、攻撃手法がパターン化しやすいことが挙げられます。

セキュリティ被害がもたらす深刻な影響

実際にセキュリティ被害に遭うと、サイトの改ざんによる信頼性の低下、顧客情報の流出による損害賠償リスク、検索エンジンからのペナルティによる集客力の激減など、ビジネスに直結する深刻な影響が発生します。特に中小企業にとって、一度失った信頼を取り戻すことは容易ではありません。

最低限実施すべき5つのセキュリティ対策

ワードプレスの制作代行を行なっている、ワードプレス専門の制作会社 コスモ企画では、25年以上にわたり年間10件以上の制作を手がけ、累計300社以上のサイト制作実績があります。その経験から、特に重要性の高い5つの対策をご紹介します。こちらの情報が何かのお役に立てれば幸いでございます。ぜひご活用ください

1. WordPress本体・テーマ・プラグインの定期更新

最も基本的かつ重要な対策が、WordPress本体、使用しているテーマ、そしてプラグインを常に最新バージョンに保つことです。更新には脆弱性の修正が含まれており、古いバージョンを使い続けることは、玄関の鍵を開けっ放しにしているのと同じです。

更新時の注意点とベストプラクティス

更新前には必ずバックアップを取得しましょう。また、いきなり本番環境で更新するのではなく、可能であればテスト環境で動作確認を行うことが理想的です。プラグインについては、長期間更新されていないものや評価の低いものは使用を避け、代替プラグインへの切り替えを検討してください。

2. 強固なパスワード設定とログイン制限

ログイン情報は攻撃者が最初に狙うポイントです。ユーザー名に「admin」を使用せず、パスワードは大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた12文字以上のものを設定しましょう。

二段階認証とログイン試行回数の制限

さらに強化するなら、二段階認証プラグイン(Google Authenticatorなど)の導入が効果的です。また、「Limit Login Attempts Reloaded」などのプラグインを使用して、ログイン試行回数を制限することで、総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)を防ぐことができます。

3. SSL化(HTTPS化)の実施

SSL証明書を導入してHTTPS化することで、サイトとユーザー間の通信が暗号化され、データの盗聴や改ざんを防げます。現在ではGoogleもHTTPS化をSEOの評価要素に含めており、検索順位にも影響します。

SSL化の具体的な手順

多くのレンタルサーバーでは無料のSSL証明書(Let’s Encrypt)が提供されています。サーバー管理画面から簡単に設定でき、WordPress側では「Really Simple SSL」などのプラグインを使用することで、内部リンクの変更も自動的に行われます。

4. 定期的なバックアップの実施

万が一の事態に備え、定期的なバックアップは必須です。バックアップには、データベース(記事や設定情報)とファイル(画像やテーマファイル)の両方が含まれる必要があります。

推奨されるバックアップ方法

「UpdraftPlus」や「BackWPup」などの自動バックアッププラグインを使用し、週1回以上の頻度で実施しましょう。バックアップデータはサーバー内だけでなく、Googleドライブなどの外部ストレージにも保存しておくことで、サーバー障害時にも対応できます。

5. 不要なプラグインやテーマの削除

使用していないプラグインやテーマは、単に無効化するだけでなく完全に削除しましょう。無効化されているだけでもセキュリティホールになる可能性があります。

プラグイン選定の基準

新たにプラグインを導入する際は、最終更新日、有効インストール数、評価、サポート状況を確認してください。更新が1年以上止まっているプラグインや、評価が極端に低いものは避けるべきです。

実践事例:セキュリティ対策で救われた美容院の事例

神奈川県で美容院を経営されているA様は、当初セキュリティ対策を「面倒なもの」と考え、最低限の対策しか行っていませんでした。しかし、同業他社のサイトが改ざん被害に遭ったニュースを知り、本格的な対策を決意されました。

コスモ企画で基本的なセキュリティ対策を実施後、実際に不正ログイン試行が複数回検出されましたが、ログイン制限プラグインによりすべてブロックされました。A様は「もし対策していなかったらと思うとゾッとする。お客様の予約情報が漏れていたら、サロンの信頼は地に落ちていた」と語られています。この経験から、A様のサロンでは月1回のセキュリティチェックを習慣化されています。

さらに強化するための追加施策

基本的な5つの対策に加え、余裕があれば以下の施策も検討してください。

WAF(Web Application Firewall)の導入

多くのレンタルサーバーでWAFが標準装備されています。管理画面から有効化するだけで、SQLインジェクションやXSS(クロスサイトスクリプティング)などの攻撃を自動的に防御できます。

ファイルパーミッションの適切な設定

wp-config.phpなどの重要なファイルは、適切なパーミッション設定(400または440)にすることで、外部からの不正なアクセスを防げます。

セキュリティプラグインの活用

「Wordfence Security」や「iThemes Security」などの総合的なセキュリティプラグインを導入することで、ファイアウォール機能、マルウェアスキャン、ログイン保護などを一元管理できます。

専門家によるセキュリティ診断の重要性

これらの基本対策は、初心者の方でも実施可能なものばかりです。しかし、本格的なセキュリティ対策には専門知識が必要な場合もあります。コスモ企画の制作実績をご覧いただければわかるように、業種や規模に応じた適切なセキュリティレベルの設計が重要です。

定期的な脆弱性診断やセキュリティ監査を受けることで、自分では気づかない潜在的なリスクを発見できます。特に顧客情報を扱うECサイトや予約システムを導入しているサイトでは、プロによる診断を強く推奨します。

まとめ:セキュリティ対策は継続的な取り組み

WordPressのセキュリティ対策は、一度実施すれば終わりというものではありません。新たな脆弱性は日々発見されており、継続的な対応が求められます。しかし、本記事でご紹介した5つの基本対策を実施するだけでも、セキュリティリスクは大幅に低減できます。

具体的には、以下の習慣を身につけましょう。

  • 月1回のWordPress本体・プラグイン更新チェック
  • 週1回の自動バックアップ設定と確認
  • 四半期ごとのパスワード変更
  • 年1回のセキュリティ全体見直し

「技術的なことは苦手」「時間がない」という経営者の方も多いでしょう。そのような場合は、WordPress専門の制作会社に保守管理を依頼することも一つの選択肢です。月額数千円からのメンテナンスプランを提供している会社も多く、本業に集中しながらセキュリティを確保できます。

本記事は、コスモ企画のWeb日誌ならびにWordPress公式セキュリティガイド、IPA(情報処理推進機構)の安全なウェブサイトの作り方などの著名記事を参考に作成されています。より詳しい情報や個別のご相談については、専門家にお問い合わせください。

無料相談はコスモ企画までお問い合わせ

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